在日コリアン、おきらいですか?

「在日コリアン、おきらいですか?」というはてなダイアリーを書いていましたが、この度ブログに移行しました。

在日コリアンと民族団体

悪の組織としてショッカーと並び称されている「在日本朝鮮人総聯合会」と、そこまでは知名度がなくややマイナー、デストロン級の「在日本大韓民国民団」。
それぞれ「総連」「民団」なんて略称で呼ばれていることが多いこの二つの団体が、在日コリアンの代表的な民族団体とされています。

在日コリアンといえばこの団体を思い浮かべる方も多い事でしょう。

ボクはツイッター上でよく、

総連や民団などの民族団体ってのは、ボクら在日コリアンの総意を表明してる団体ではないんだよ〜

と呟いていますが、あまり信じてもらえないことが多いです(+_+)
それくらいインパクトがあるこの二つの団体。
一体ボクら在日コリアンにとってどのような団体なのでしょうか。









とまあ、思わせぶりに話し出しておいてなんですけれど、「正直言ってよくわかりません」というのが実際のところです。
ボクはかつて朝鮮学校に在籍しており、その時は総連の構成員だったのだと思いますが、朝鮮学校を卒業して以降はまったく没交渉でして、それは民団に対しても同様です。
そしてこれは大部分の在日コリアンにとっても同様だろうと、かなり確信を持って言うことができます。

総連?ああ、なんか遠くの親戚に一人ハマってるのがいるみたいですけど。
民団?昔は団費払ってねなんてよく訪ねてきたけど、最近はあんまり見かけないねぇ。

みたいな感じが平均的なところかなと思います。






かつて在日コリアン1世2世達がバリバリの現役だった頃は、この2団体も勢いがあったようです。
なぜなら異国で生きる外国人にとって「寄り集まって生きる」ことが、最も有効な生存戦略だったからに他なりません。古今東西いろいろ見渡してみても、『移民は(最初は)群れて生きる』ってのはありがちな現象です。
たぶんこういった団体は生きていくために必要不可欠なものだったのでしょう。
しかし、現在の日本においてこれら民族団体の役割が急速に縮小しています。ぶっちゃけ言ってしまうと、「全然関わり合いを持たなくても普通に生きて行ける」んですよ、ボクのように。

であれば、「好き好んでああいった団体に所属しようという若者がわんさかいるのか??」答えは自明なものだと思います。








こないだツイッターで以下のようなご意見をいただきました。

方向が間違っていると感じている在日の人達が団体に変えるよう意見していくのが一番良いやり方だと思うんです。そういう動きはこれまで無かったのですか?会員数50万。この数字から総意ではないと言い切るのは難しい気がします。
大多数の考えがどうなのか。読み取ることが難しいんです。

まったくもって正論ど真ん中だと思います。
このご意見に対するボクの返答はと言うと、

1.「団体の方向が間違っていると思っている者は、そもそも団体に所属していない、あるいは所属していてもとっくに抜け出している」ので直接的な組織の変革は起こっていない。しかしその代り組織の縮小化、弱体化が顕著に進んでいる。

2.2006年の西日本新聞掲載データですが、『構成人数は民団が約45万人(民団発表)、朝鮮総連が家族なども含めて10万人弱(公安当局調べ)』ってのがあります。
ボクの正直な感想としては、「この数字、かなり『盛ってる』な」ですね。
総連の10万人弱は「家族なども含めて」ってところがイマイチよくわかりませんし、民団の45万人は自己申告ですもんねー。
文部科学省の宗教統計調査によると、日本にいる宗教の信者は2億900万人だそうですが、そういった類の数字である可能性が高い気がします。
そもそも在日コリアンそのものが毎年5000-10000人くらい帰化しててその総数が減ってきておりますし。







総連にしても民団にしてもそうですが、ボクはこれらの民族団体はもうどんどん消滅への道を突き進んでいるように思っています。
ちょっと語弊があるかも知れませんが「限界集落」のようなイメージですね。
若い者は都会へ出ていき戻って来ず、「昔は元気だった」年寄りだけでなんとか成り立っているものの、将来の展望はあまりない・・・


総連・民団以外の目立った民族団体が無い現在、大多数を占めるであろう名もなき在日コリアンの声を拾うことは、事実上困難だと思いますし、ボクもそれを歯がゆく思うこともしばしばあります。
現段階で言えることは、「総連・民団が弱体化していること」そのものが、ボクら在日コリアンの声なき声ではないのかなぁってことですね。



ま、ボクはツイッターでぼそぼそ声は出してますが(^^)/