在日コリアン、おきらいですか?

「在日コリアン、おきらいですか?」というはてなダイアリーを書いていましたが、この度ブログに移行しました。

朝鮮学校の思ひ出・拾

朝鮮人は日本の会社には入れないんだから手に職をつけとかないといかんのよ。

ボクらが子供の頃、それこそ耳にタコができるほど言われていた言葉です。


実際朝鮮部落の人々を見ていると、

  • 焼肉などの飲食店、市場での小売業、廃品回収業といった「家業を営む人」
  • 朝鮮総連朝銀朝鮮学校、あるいはパチンコ屋さんで働いている「民族系サラリーマン」
  • 「何してるか良くわからない人」(今にして思えば金融業?なのかなぁと)
  • 滅多にいませんでしたが、医師や看護師・薬剤師、行政書・司法書士・弁護士などの「手に職系の人」

と、大体こんな感じの職業構成で、確かに「日本の会社」に勤めている「普通のサラリーマン」は見かけなかったように思います。(子供の頃の記憶なので大雑把ですが)



で、朝鮮学校在籍者も10代半ばくらいになってくると、将来どうすっか?ということをリアルに考え始めます。
家業がある人は最終的にそれを継ぐっていう切り札が残っていますが、継ぐべき家業がない人は結構深刻に悩みます。
総連や朝鮮学校の先生は給料がまともに出ないという噂がありましたし、パチンコもちょっとねぇ・・・となると朝銀という民族系の金融機関に就職するのが「無難」な選択と、当時は思われておりました。実際ボクの同級生のうち何割かはここに行きました。


ただ、ごくごく稀に、勉強がわりと得意な生徒で親御さんが熱心な場合などは「朝鮮学校を辞めて日本学校に行きます」というケースが生じます。
「手に職系の人」になるべく、早いうちから進路修正をしよう考えるわけですね。
例えば、医師を目指すとして、朝鮮高校卒業後でも大検資格をゲットして大学医学部へ合格すれば医師になれるわけですが、軌道修正は早い方が負担が軽かろうと考えるのは自然なことでしょう。すると、中学あるいは高校から日本学校に変わるという道を希望することになります。


朝鮮学校には、いったいどういう理屈なのか良くわかりませんが「朝鮮高校卒業でとりあえず上がり」みたいな考えがあるようで、朝鮮高校を卒業してから日本の大学に行くことに関しては殆ど非難はありませんでしたが、途中での進路変更に対してはとてつもない非難が生じてしまうのでした。
医師を目指して日本学校への転校を決めた生徒に、「民族教育に対する反逆者だ」という言葉を浴びせた教員がいた事をボクは一生忘れないでしょう。
(ちなみに若い教員達は理解を示していましたが、立場上賛同の声をあげることはできず、もっぱら古い教員がネチネチと非難めいたことを口にしていました)


それから数年が過ぎ、彼は無事医学部への入学を果たしたと聞きました。
その際、例の「反逆者」発言をしていた教員は、「朝鮮学校で学んでも、こうして医師になれる人がいるんです」みたいな寝言をこいていたようですが、なんといい加減なと心のそこから呆れてしまったのをよく覚えています。












ところで。
インターネッツによると、「マスコミには在日コリアンのための採用枠があって、ほとんど無試験で入社できる」ってなことが書いてあったりするんですけど、それホントなんですか?
生まれも育ちも朝鮮部落で、こてこての在日コリアンであるボクでさえ、そんな羨ましいけしからん情報を耳にしたことは一度だってないっすよ。
廃品回収業を継いだキム君や肉屋を継いだリー君もそんな話きっと知らなかったんじゃないのかなぁと思いますけどねー。
ボク達とは別の「在日」ってのがいるんでしょうか。こればっかりはホント疑問です。




・・・今からでもボクを無試験で雇ってくれるマスコミ関係者がございましたら、ぜひご一報くださいm(__)m