在日コリアン、おきらいですか?

「在日コリアン、おきらいですか?」というはてなダイアリーを書いていましたが、この度ブログに移行しました。

朝鮮学校の思ひ出・参

朝鮮学校の教育過程は日本の6・3・3・4制に準じており、幼稚班・初級部・中級部・高級部そして大学校があります。
朝鮮大学校は一校のみ。東京の武蔵野美術大学隣にあり、他の学校は様々なパターン(幼・初・中、中・高、高など)で全国各地にありましたが、現在猛烈な勢いで減少しているとのことです。
余談ではありますが、朝鮮大学校と武蔵野美大はホントにすぐお隣りで、夜間巡視をしていると美大の教室に飾ってある石膏像などが見え(なぜか顔をこちら側に向けて並べてある!)、とても気持ちが悪かったそうです。


さて、今回は朝鮮学校内にあった「ローカルルール」について語ってみます。(断っておきますが、かなーり昔の話です)
朝鮮学校はどこも生徒数が比較的少なく、また幼稚園や小学校からずっと一緒に進級することが多いため、生徒間の関係はかなり濃密なものになります。居住地域も近接していることが多く、大部分の生徒が「幼馴染」と言ってもいいくらい親密である反面、儒教精神のためか上下関係がとても厳しいという特徴がありました。
その境界が「中級部への進級」で、幼稚班・初級部の頃はなぁなぁだった上下関係が、中級部に上がった途端いきなり厳しくなるのです!

それはもうかなり徹底していて、一つでも学年が上になると口答えすらできないといった有様でした。
呼称も突然変わります。
それまでは、「○○ヒョンニン(=○○兄ちゃん)」と呼びかけ、場合によってはタメ口でも許されていたのが、この日を境に「○○ソンベ(=○○先輩)」と呼び敬語で話さなければならなくなります。
(注:これは男子学生においてだけで、女子学生にはそんな大きな変化はなかったように思います)


また、今考えてみると何の意味があったのかさっぱりわかりませんが、「一年生・二年生は校庭の真ん中を歩いてはならない」という謎ルールも厳然として存在していました。
三年生が悠々と校庭を横切っているのを尻目に、下の学年は校庭の隅をこそこそ迂回して校門まで行かなければならないのでした。
(注:これは女子学生にも適用されていたルールです)







突然話は変わりますが、柔道部物語*1という漫画があります。かなり昔の作品ですが、とてつもなく面白い漫画なので、ぜひ一度読んでみてください。
作品中、柔道部では伝統的に以下のような特殊な挨拶をするという決まりごとがあり、先輩を見かけるとでかい声で「ザス!!」などと言っているシーンがちらほらあります。

ザス・・・おはようございます
サイ・・・こんにちは
サ ・・・さようなら

これと類似する挨拶が朝鮮学校にもあり、

さようなら→アンニョンヒ カシプシオ→アンシォ

ってな具合で、先輩が校庭を横切りながら帰っているのを見かけると、皆が突然大声で「アンショ〜!!」と挨拶をしたものです。





これらのルールはあくまでも生徒間に自然発生したローカルルールであり、先日述べた「日本語禁止」とは違って教員達から指示されるわけではありません。
まあ、大昔の話ですので、おそらく日本学校にも似たようなルールというか習慣みたいなのはあったのかなぁと思ってましたが。
今回の日記を書いててなんだか不安になってきましたよ。
日本学校でも田舎に行けば、このようなわけわからんローカルルールってありました・・・よね?


*1:名作です!!