在日コリアン、おきらいですか?

「在日コリアン、おきらいですか?」というはてなダイアリーを書いていましたが、この度ブログに移行しました。

らも 中島らもとの三十五年

2004年7月26日、泥酔して階段から転落し、外傷性脳内血腫で52歳にして急逝した鬼才・中島らも。一番の理解者で、妻である中島美代子が、らもとの出会いから死に到るまでの35年を初めて語る。

自己紹介にもあるように、ボクの好きな作家の筆頭は故・中島らも氏です。
わりと「お堅い」本を好んでいたボクが、何のきっかけで彼の本を手に取ってみたのかもう覚えてはいませんが、初めて読んだ時は衝撃でした。漫画以外の活字で思わず吹き出してしまったは初めてだったからです。
以後、主だった著作はほとんど読破してきたので、2004年に彼が亡くなった時は、もう新作が読めないのかとショックを受けたものです。







いつの頃からか彼のエッセイに頻繁に出てくるようになった「ふっこ」ことわかぎゑふさん。
ただの「仕事仲間」以上の関係であろうことは、なんとなく予想できていましたが、この本ではそのあたりの詳細が(あくまでも奥さんの立場からですが)赤裸々に描かれています。というか、それを書きたいがためにこの本を出したのではないかと思えるほどの情念をボクは感じました。女性ってやっぱ怖いですね・・・。
中島らも氏がうまーく?ぼかしつつ書いていた様々な内情を、これでもかと言わんばかりに暴露してますが、氏が御存命だったらなんとコメントされるのか興味深いところです。
わかぎゑふさんも作家さんではありますが、さすがにこの辺の事情は書けないよな・・・。


中島美代子さんの自叙伝であり、在りし日の中島らも氏の観察日記でもあり、妻として夫を最後に取り戻した勝利宣言でもある強烈な本でした。
さすがに「中島らもの嫁さん」は普通じゃあなかったのですね。納得。


中島らも氏の御冥福をお祈りいたします。