在日コリアン、おきらいですか?

「在日コリアン、おきらいですか?」というはてなダイアリーを書いていましたが、この度ブログに移行しました。

国際市場で逢いましょう

朝鮮戦争中、父親と末の妹と生き別れたドクス(ファン・ジョンミン)は、母親と2人のきょうだいと一緒に避難民として釜山で暮らすことに。まだ幼いながらも家長として家族を守ることを心に誓った彼は、自分のことは後回しにしていつも必死に働いてきた。その後、西ドイツの炭鉱で働き、ベトナム戦争に従軍するなど、ドクスは何度も命の危険にさらされる。

みなさん、お久しぶりです(о´∀`о)ノ
3週間ぶりくらいの更新ですが、いかがお過ごしでしょうか?
というわけで、本日はこないだ観てきたこの映画に関してです。



主人公は『どう控えめに見ても偏屈なクソジジイ』以外の何者でもないわけなんですが、彼が幼き日より過ごしてきた悲しくもひたむきな人生を「朝鮮戦争以降の韓国」とオーバーラップさせながら話は進んでいきます。
戦争・家族との離散・貧困・出稼ぎ・不遇・事故・不具とあらゆる困難を受けつつも健気に生きる主人公に思わず涙腺が緩んでしまいましたわ。
日本の映画だったら、主人公は困難を経てもの凄い人格者的な人間になっていくところなんでしょうけど、こちらの場合は『スーパー頑固ジジイ』へと変貌していくところが、韓国映画っぽいといえばぽいなと妙な感心も同時にしつつ、基本的には大感動の映画でした。



自分の無知を晒すようで恐縮ですけど、かつて韓国が西ドイツへ労働者-鉱夫(派独鉱夫)と看護婦(派独看護士)-を派遣していたことは、今回初めて知りました。
また、「一体どこが国際なんや?」と思いつつ釜山でぶらぶらしてきた『国際市場』の成り立ちや朝鮮戦争による離散家族の問題などなど、現在にも連なる諸問題の一端を知ることもできたかと思います。
もちろんそういった事に対する知識・興味が無くても十分に楽しめる良質なエンターテイメントでもありますし、韓国映画には珍しく?日本の「に」の字も出てきませんので、国際的なむにゃむにゃに憤りの方々にもオススメできるかなと。



現在の日本では(韓国でも?)死語と言っても過言ではない『家長の責任』に生涯を捧げる、ノスタルジックな物語。
もうこういう家族の形は成り立たないご時世ではありますが、

確かにボクらの世代は苦労ばかりだ。でも、こう思う。こんな苦労をボクらの子どもたちが味わうのでなくて、本当に良かった。

という言葉は胸に刻んでおきたいと思いました。
まあ、ボクには子どもいませんけども(っ_ _)っ