在日コリアン、おきらいですか?

「在日コリアン、おきらいですか?」というはてなダイアリーを書いていましたが、この度ブログに移行しました。

朝鮮学校の思ひ出・捌

以前、「民族教育や朝鮮部落とほとんど縁がない在日コリアンの名前」に関するエントリを書いたことがありますが、今回は「朝鮮学校在籍者の名前」に関してです。

子供を朝鮮学校に入れる家庭はいわゆる朝鮮部落に属していることが多く、家庭内では日常的に朝鮮語が使われています。もちろん会話のベースは日本語ですが、いくつかの名詞や呼称―「アボジ(お父さん)」「オモニ(お母さん)」など―は物心ついた時から使用しており、名前も本名の朝鮮読みで呼ばれていることが多いです。
また、何度も繰り返し述べてきたように朝鮮学校内では原則日本語禁止ですので、生徒達は互いに本名の朝鮮語読みで呼び合うことになります。
つまり、金日成君であれば、「にっせい!」ではなく「일성!」と呼ばれます。
したがってボクは朝鮮学校内で誰かを通名で呼んだことは一度もなく、そもそも誰が通名を持っているのか、持っているならどんな通名なのかということさえまったく意識せず過ごしてきました。
振り返れば、友人の家に行った時など表札に通名の名字が書いてあったような気もしますが、実生活で使わなかったのでほとんど記憶に残っていないのが正直なところです。


そもそも朝鮮学校はその民族教育の目的として「共和国の海外公民として立派に生きる」を掲げており、平ったくいうと「朝鮮人として堂々と生きていきなさい」がモットーですので、通名を使って日本人と紛らわしくなるようなことを推奨するはずもなかったろうと思います。
まあ、制服が「朝鮮人丸出し」のチマチョゴリであったことからもその方針を垣間見ることができるでしょう。チマチョゴリ着て「山田花子です」てわけにもいかんでしょうし。


卒業後、通名を使用するのかどうかは個々人の考えや家庭の事情、商売の都合などによって様々であろうとは思いますが、幼少期から青年にいたる過程を本名ですごした朝鮮学校出身者は、あまり通名を使っていないのではないだろうかというのがボクの推論です。もちろん統計的なデータはありませんが、当たらずといえども遠からずだと予想してます。


通名朝鮮学校いずれも評判の芳しくない今日この頃ですが、この両者は性質としてはわりと正反対なところがちょっと面白いなと思います。